
ソフトウェア開発部 村田悠
【プロフィール】
地方自治体でデジタル行政等に従事した後、エンジニアに転身。受託開発企業を経て、2024年Jijに入社。JijZeptの開発を担当。Jijに入社した理由を教えてください
私のキャリアは、エンジニアではなく、行政職員からスタートしています。具体的にいうと、地方自治体で行政のデジタル変革(DX)や先端技術の推進を担う部門に所属し、デジタル所管局の設立準備といった管理業務や、行政手続をデジタル化するための条例・法規の整備などに携わりました。行政機関という、自分たちの生活に近いところでデジタル化を進めることへの面白さややりがいを感じる一方で、小学生の頃からコンピュータやプログラミングも好きだった私は、もっと技術そのものに深く関わる仕事がしたいという思いを強く抱くようになり、エンジニアへとキャリアの方向を変えました。
エンジニアとして働き始め、日々の業務に取り組むうちに、「どのような会社で技術に向き合い、社会に貢献したいか」と考えるようになりました。例えば、日本の喫緊の課題として挙げられる人口減少問題ですが、今後人口が減少していくと、限られたリソースで社会を回していくことになり、そのためには、様々な部分を効率化・最適化していかなければ立ち行かなくなる可能性があります。こうした大きな課題を視野に入れ、技術の力でアプローチしていこうという意思を持つ会社で、エンジニアとして働いてみたい、という思いから、解決の糸口となりそうな「最適化」「量子」「AI」といったキーワードをもとに、これらの先端技術を扱う会社を調べていく中で出会ったのがJijです。
数理最適化プラットフォームを通じて社会の意思決定を支援する基盤を確立することを意味する、Jijの掲げるビジョン「社会のOSを創る」に深く共感し、Jijで働きたいと思い入社しました。
現在の担当業務とやりがいを教えてください
私の所属するソフトウェア開発チームでは、その時々の優先度に応じて開発業務の内容は変わりますが、主に2つの領域に携わっています。
1つ目は数理最適化の開発者や研究者に向けたクラウドサービス「JijZept(ジェイアイジェイゼプト )」の開発とカスタマーサポートです。2つ目は、Jijが開発・提供しているオープンソースのソフトウェア「OMMX(オミキス)」を中心としたエコシステムの拡充で、具体的には、OMMXと既存の様々なソルバーを連携させるためのアダプター開発や、チュートリアル・ドキュメントの整備などを行っています。
社会の様々な場面で使われる可能性のあるソフトウェア開発に直接関わることができる環境は、大きなやりがいに繋がっています。Jijでは開発の初期段階から社内外のフィードバックを積極的に取り入れ、スピード感を持って対応を考え、短いスパンで改善を繰り返しています。進歩の速い業界にあって、「こんな機能があったらいいね」というアイデアが形になり、実際にユーザーに使われていく過程を間近で見られることは、大きなモチベーションになっています。
今後どんなことにチャレンジしていきたいですか
私は今、専門性の高いメンバーに囲まれながら、日々多くの刺激を受けています。より良いソフトウェアやプロダクトを作るためにも、まずはエンジニアとして自己研鑽を重ねていきたいと思っています。その上で、数理最適化の専門性を持たない多くの人が、当たり前のように最適化技術を使い、その恩恵を受けられるように、JijZeptのツール群を整備していきたいとも思っています。
最適化の専門家ではないエンジニア、あるいはプログラミング経験がない方々でも、JijZeptを通じ最適化技術を最大限に活用できるような環境を構築するには、まだ多くの試行錯誤が必要です。ユーザーにとっての使いやすさとは何か、どのようなソフトウェアにしていけばいいのか、そもそもどう整備すべきかなど、社内外のユーザーからのフィードバックを拾い、チームメンバーと丁寧に議論を重ねながら、JijZpetが「社会のOS」となるようなプロダクトへ成長させたいと考えています。
記事をご覧の方へのメッセージをお願いします
私たちが扱う数理最適化や量子技術は、社会が抱える様々な課題解決に貢献できる先進的な技術として、今まさに注目を集め、発展を続けている分野です。Jijは今年で創業8年目を迎えるスタートアップとして、会社全体が成長フェーズにあります。どのようなプロダクトを創っていくべきか、という技術戦略の根幹からメンバー全員で議論し、そのプロセスに深く関わっていけるのが、Jijで働く大きな魅力だと感じています。
ソフトウェア開発チームのメンバーは、多様なバックグラウンドと個性を持っていますが、Jijが目指すビジョンやミッションへの共感という点では皆が一致しています。同じ方向を向き、チームとして一丸となって日々の業務に取り組む一体感は、Jijの大きな強みです。
Jijの掲げるミッションやビジョンに少しでも興味をお持ちの方、そして「良いソフトウェアやプロダクトを創り、多くの人に使ってもらいたい」という強い思いがあり、それを実現できる実行力や推進力をお持ちの方であれば、Jijで必ず活躍していただけると思います。
【これまでのソフトウェア開発部メンバーのインタビュー記事】【ソフトウェア開発部の募集ポジション】【Jijの主要プロダクトの詳細】JijZept(ジェイアイジェイゼプト)
量子・最適化技術を活用した次世代の開発ソフトウェアプラットフォームです。企業が直面する複雑な最適化問題に対して、独自のアルゴリズムと最新のソフトウェア技術を組み合わせることで、効率的かつ高精度な開発ソリューションの実現を可能にします。
JijModeling(ジェイアイジェイモデリング)
最適化問題を効率的に定式化するためのPythonライブラリです。数理最適化の実務では、実データの処理と問題の定式化は通常別々のプロセスとして扱われます。JijModelingは定式化のプロセスに特化し、それを支援するために設計されています。数式に近い自然な記述で最適化問題を表現でき、変数や制約条件を柔軟に定義できます。さらに、数式の対称性などの特徴を自動検出し、各種数理最適化ソルバーの性能を最大限引き出すための情報を保持します。
Qamomile(カモミール)
量子最適化アルゴリズム向けのオープンソースのソフトウェアで、数学モデルを量子回路に変換する機能を持ちます。QiskitやQuri-partsなどの主要な量子回路SDKと互換性があり、QAOA(量子近似最適化アルゴリズム)やQRAO(量子ランダムアクセス最適化)などの高度なアルゴリズムをサポートします。また、JijModelingを活用して数学モデルを記述し、さまざまな量子回路SDKに変換可能です。さらに、ハミルトニアンや量子回路を中間表現として扱うことができ、他の量子回路SDKと同様に独立して量子回路を実装する機能も備えています。
