
JIJと三菱電機、熱流体解析の計算効率向上に向け、量子・古典ハイブリッド計算を検証
~ 共同提案が「JHPC-quantumテストユーザプログラム」に採択 ~
株式会社JIJ(ジェイアイジェイ、以下「JIJ」)は、三菱電機株式会社(以下「三菱電機」)と共同で提案した「熱流体解析向け量子・古典ハイブリッド線形ソルバーの性能検証」が、「JHPC-quantumテストユーザプログラム」に採択されたことをお知らせします。
三菱電機が代表提案者、JIJが共同提案者として本プログラムに参加し、熱流体解析への量子・古典ハイブリッド計算の適用に向け、性能評価と技術課題の検証に取り組みます。
■JHPC-quantumテストユーザプログラムについて
「JHPC-quantum」は、国立研究開発法人理化学研究所(以下「理研」)とソフトバンク株式会社が共同で推進する、量子コンピュータ(QC)とスーパーコンピュータ(HPC)を連携させるためのシステムソフトウェアを研究開発し、量子HPC連携プラットフォームを整備・実証するプロジェクトです。
テストユーザプログラムでは、開発中の連携プラットフォームを実際に活用した量子HPC連携アプリケーションの研究開発提案を募集し、プラットフォームへのフィードバックを得るとともに、有望な連携アプリケーションの発掘と実用化の推進を目的としています。
※「JHPC-quantum」は、経済産業省が所管するNEDOの「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」における委託事業「計算可能領域の開拓のための量子・スパコン連携プラットフォームの研究開発」として実施されています。
■熱流体解析における線形方程式の求解を、量子・古典ハイブリッドで検証
熱流体解析は、輸送機器や電子部品、空調機器など、幅広い製品の設計・開発を支える基盤技術です。製品の高性能化や安全性向上に伴い、より大規模・高精度なシミュレーションが求められる中、計算効率の向上が重要な課題となっています。
本取り組みでは、熱流体解析で用いられる線形方程式の求解を対象に、量子・古典ハイブリッドアルゴリズムの有効性を検証します。
三菱電機が培ってきた熱流体解析に関する知見と、JIJの量子計算に関する技術・知見を組み合わせ、実際の産業課題を見据えた検証を進めます。
三菱電機株式会社 情報技術総合研究所 量子プロジェクトグループ
プロジェクトグループマネージャー 吉田 剛 コメント
「私たちの提案がJHPC-quantumテストユーザプログラムに採択されたことを非常に嬉しく思うとともに、共同提案いただいたJIJ様に心より感謝します。熱流体解析は機器や周囲の事象を解析する上で重要な技術です。現在利用可能な計算環境での検証を通して着実に技術成熟度を高め、量子コンピューティングにより解析可能な実問題の規模が大幅に拡張できるよう挑戦していきます。」
株式会社JIJ 代表取締役CEO 山城 悠 コメント
「今回、三菱電機様との共同提案がJHPC-quantumテストユーザプログラムに採択されたことを大変嬉しく思います。
量子コンピューティングを社会で活用していくためには、技術そのものの進歩だけでなく、どのような課題に、どのような形で生かせるのかを具体的に見極めていくことが重要です。
熱流体解析に豊富な知見を持つ三菱電機様とともに、産業応用を見据えた検証を進められることに大きな意義を感じています。本取り組みを通じて得られる知見を、量子コンピューティングの実用化と、より幅広い産業課題への応用につなげていきたいと考えています。」
■ 株式会社JIJ(ジェイアイジェイ)について
株式会社JIJは、数理最適化と量子コンピューティングという2つの最先端分野を融合させ、複雑かつ大規模な計算を伴う課題の解決を目指すスタートアップです。
製造、物流、交通、通信、エネルギーなどの産業領域、および公共領域に存在する多様な最適化テーマに対し、顧客ごとの課題特性を踏まえたアプローチで解決を支援しています。同時に、最適化に取り組むために必要な機能を幅広くカバーするソフトウェアプラットフォームを、古典コンピュータ環境・量子コンピュータ環境に向けて開発しています。
量子最適化の領域においても様々な研究機関・企業と共同研究開発の実績があり、イギリスやドイツの拠点と連携しながらグローバル案件に取り組んでいます。また、European Quantum Industry Consortium(QuIC)やUKQuantumなどの量子産業団体に加盟し、海外の量子産業エコシステムにおいても積極的に活動しています。
コーポレートサイト:https://www.j-ij.com/ja/
<本件に関するお問い合わせ先>
株式会社JIJ コミュニケーション室 pr@j-ij.com